コストパフォーマンスの定義
コストパフォーマンスとはWikipediaによると、「あるものが持つコスト(費用)とパフォーマンス(効果)を対比させた度合い。費用対効果や対費用効果ともいう」と定義されています。
つまりコスト(費用)に対してパフォーマンス(効果)が良いことが、コストパフォーマンスが良くて、逆にコストに対してパフォーマンスが悪い場合は、コストパフォーマンスが悪いということになります。
1回あたりのコストを計算する
これを分かりやすくするために、1回あたりあるいは1日あたりのコストを計算します。
例えば、3000円の洋服を買って10回着用すれば1回あたりのコストは300円になります。
ただし、素材によってはクリーニング代を考慮しなければなりません。
では、パフォーマンス(効果)はどのように測れば良いのでしょう?
10万円のマットレスを購入して、10年使用すると1日あたりのコストは27円です。
高価なマットレスなので、質の良い睡眠を維持してくれるでしょう。
対して5000円のマットレスを購入して、くたびれるまで1年使用すると1日あたりのコストは13円です。
コストは10万円のマットレスに比べて低くなりますが、果たして良質な睡眠を維持してくれるのかは不明です。
同じカテゴリーの商品で、コストが低いものと高いものを比べると、効果は分かりやすくなります。
人それぞれ価値観が違うので、1回あたりのコストを計算して、どこまでのコストならば許容できるか考えながら買い物をすると良いでしょう。
コスパが良い商品の例
効果が高い商品の例は、主にIT機器です。
それは、時間節約に繋がるからです。
ロボット掃除機
5万円のロボット掃除機を購入した場合、5年間毎日使用すると1回27円になりますが、さらに毎日10分から15分の時間を確保することができます。
洗濯機
同様に洗濯機も乾燥機能まで活用すれば、毎日の洗濯物を干す時間の節約になります。
調理家電
煮込む、焼くなどの機能を自動でしてくれるので、調理時間が短くなる
パソコン
時間効率にもなるし、使いこなすほどにコスパは良くなる
コスパが悪い商品の例
保険商品
家賃、人件費、広告宣伝費など原価に対して多くの費用が使われている。
ネットで申し込むことができる保険は、代理店手数料がかからないので、費用が抑えられる。
テレビ
有益な番組もあるが、なんとなく観たり受動的になりがちです。
1回あたりのコストが高くなくても、時間を奪うものという認識が必要になります。
高級車や新築分譲マンション
宣伝のための人件費、一等地の家賃など原価以外の費用が高くなります。
特に見栄やステータスを優先させてしまうと、コスパが悪くなる傾向にあります。
損益分岐点を知る
せっかく高価なIT機器を購入しても、使いこなせなかったり使う頻度が多くない場合は損をしてしまいます。
そんなことにならないために、損益分岐点を知ることが必要です。
「損益分岐点」とは会計用語ですが、IT機器でも置き換えることができます。
購入費用がかかるけれど、一定の回数を超えると購入費用を回収できて、回収後は使う程利益が大きくなります。
先ほどのロボット掃除機を例に上げてみましょう。
固定費用(販売価格):5万円
変動費(電気代):1回あたり5円
単価(時給):250円
※1回あたり15分の時間節約と考えて自分の時給が1000円の場合15分で250円になる。
以上を踏まえて計算すると、損益分岐点は204となりました。
つまり204回(毎日使用するとおよそ7ヶ月弱)まで使いこなすまでは一時的に損をするが、それ以降は時間的利益がどんどん大きくなるということになります。
毎回損益分岐点を計算するのは大変という方は、電気代を外して「購入価格÷確保できる時間の時給」をすると大体何回使用すれば、回収できるかが分かるようになります。
私たちは、コストが安い方に目がいきがちだけど、中長期的な目線で費用対効果がどのくらいあるかを見極める必要があります。
コスパの良い商品を見極めるのは、多少訓練が必要になります。
まずは、自分の家にある家具、家電のコストパフォーマンスを考えてみましょう。